タトゥーの主な流れは入れるデザインによって多少異なりますが、一般的には「筋彫り」「塗り」「ぼかし」「手彫り・機械彫り」の順に施術を行います。
痛みの感じ方は施術によって違いがありますので、具体的な施術方法や痛みについて詳しく説明していきます。
筋彫り
細い針を1本・3本・5本・7本とデザインに合わせて使用する本数を変えます。
そして複数の針を束ねてラインを引きます。
「太いと痛い」「細いと痛くない」というわけではなく、タトゥーを入れる場所やデザインによって痛みの度合いが変わります。
痛みの感じ方は、切れ味の悪いカッターで切るような痛みです。
施術全体で痛みの度合いを比較した場合は、恐らく一番痛い施術かと思います。
塗り
筋彫りと同様、細い針を使ってタトゥーに色を入れていきます。
筋彫りとの違いは使う針の本数で、5本~15本ほどの針を束ねて色を入れます。
痛みの感じ方は、肌に触れる面積が大きい分痛みが分散されるので、「やすりで擦られているような鈍い痛み」を感じます。
ぼかし
塗りと変わらず多めの針を束ねて、タトゥーの絵柄が立体的になるよう陰影をつけていきます。
この施術は塗りとは手の動きが異なり、さっと掃くように動かしていくので、それほど痛みは感じないかと思います。
痛みの感じ方は塗りと同様ですが、こちらの方が痛くないという方がほとんどです。
手彫り・機械彫り
一般的には機械彫りで施術を行いますが、和彫りやトライバルタトゥーの場合は手彫りをすることがあります。
どちらも原理は同じで、皮膚に2ミリ程針を刺していき、インクを染み込ませます。
機械の場合は1秒間に80~140回程針を刺しますが、手彫りの場合は1秒間に3~5回程しか刺せないので時間が長くなります。
痛みの感じ方は、純粋に針が刺さっている感覚で、チクチクとした痛みを感じます。
・痛い場所
頭・首・胸・お腹・肘・膝・スネ・足の裏
・痛くない場所
耳・肩・腕・手首・指・太もも・ふくらはぎ・足首
タトゥーを入れる人の体型にもよりますが、神経が多く通っている場所・皮膚が薄い場所・筋肉や脂肪が少ない場所は痛みが増します。
また、痛くないと言われている腕であっても、内側は外側に比べると敏感なので、痛いのが苦手な方にはおすすめしません。
ファーストタトゥーを入れる場合は、腕の外側・指・足首などが良いでしょう。
・睡眠と食事を十分にとる
痛みの度合いはその日のコンディションによって変わり、体調が悪いと強い痛みを感じやすくなります。
そのため、施術前には睡眠と食事を十分にとるように伝えています。
実際に複数回タトゥーを入れている方々が睡眠不足・空腹の状態で施術を受けときは「前回よりも痛かった」と実感する程、痛みの度合いが変わります。
・音楽を聴く
痛みは神経を通って脳に届き、脳が認識して「痛い」と感じます。
そして脳は幸福を感じているときや興奮状態のときはアドレナリンが分泌されるので、痛みに鈍くなります。
これらの理由により、「音楽を聴く」「飴を舐める」などの方法でリラックスしながら施術を受けると、痛みを軽減できます。
・施術中に休憩を挟む
上記の2つを実施した場合でも、長時間彫っていると疲れが溜まり、痛みを感じやすくなりますので、適度に休憩を挟みます。
休憩を挟むタイミングについては、施術をしながら決めることも可能なので、無理して我慢する必要はありません。